南信州の素敵な花スポットをめぐる南信州花紀行、今回は番外編。南信州をほんの少し飛び出して、伊那市高遠町へ。「天下第一の桜」で名高い高遠城址公園のすぐそばにある、伊那谷随一のローズガーデンをご紹介します。
※以下の写真はすべて2025年6月3日に撮影したものです。
高遠しんわの丘ローズガーデンとは
高森町からは車で約1時間。程よいドライブの距離感です。
高遠しんわの丘ローズガーデンはもともと、伸和コントロールズ株式会社が長野事業所の開設20周年を記念して造園したバラ園でした。その後2005年に高遠町に寄贈され、2007年にグランドオープンしました。

標高830mの高台にあり、休耕地を活用した10,446㎡の広大な敷地に、約270種3,000本あまりのバラが色とりどりに咲き誇ります。標高の高さを活かした眺めのよさも魅力で、遠くに雄大な中央アルプス、眼下には高遠城下の街並みが広がります。
概要
営業期間:6月~10月末
開園時間:9:00~16:00
入園料:無料 ※バラ祭り開催中は開催協力金として大人500円が必要です。中学生以下は無料。
日当たりのよい場所です。東屋や休憩スペースもありますが、日傘や帽子など日ざしを遮るものを持参したほうがよさそうです。
まさに今が見頃!バラ祭り開催中!
2025年5月25日(日)から6月22日(日)まで、毎年恒例のバラ祭りが開催されています。バラの苗木販売や各種イベントが企画されているほか、20周年を記念した抽選会(平日のみ)も行われています。私はあまり運に恵まれず、一番下の参加賞であるコースターをもらいました。
バラ祭り
期間:2025年5月25日(日)~6月22日(日)
入園料:大人500円、中学生以下無料※開催協力金として
高遠だけでなく、伊那市市街地でもバラフェスタが行われています。詳しくは伊那市ホームページをご覧ください。
広大で高低差もある園内ですが、自動運転カートがあり多くの方が楽しめるようになっています。カートのルートは3区画に分かれており、1区画100円、全区画300円で乗ることができるので、気軽に利用してみてはいかが?小さいお子さんや、杖をついた高齢の方も多く見かけました。また園内の売店では、ローズティーやバラ味のソフトクリームが楽しめるほか、バラの香りの石けんやキャンドルなど、バラ園らしい雑貨が並んでいます。


期間中に行けない!逃しちゃった!という方も大丈夫。バラは秋にかけて繰り返し咲くので、チャンスはたくさんあります。特に盛りになるのが秋。満開の時季になるとイベントが開催されることもあるので、公式インスタグラムなどをチェックしてみてください。
魅力的なバラとの出合い
いくつか写真を撮ったなかで、個人的に印象的だったバラをご紹介します。

アンネのバラ
「アンネの日記」著者であるアンネ・フランクの形見のバラ。父フランクがオランダ・アムステルダムの隠れ家から持ち帰った種子を元に改良されたもので、アンネの平和を願う心を託されたこのバラは、世界中で愛され育てられています。ちなみに「伊那市のバラ」に制定されています。
園内にはバラのトピアリーもたくさんあります。こちらはアンジェラという品種で作ったドーム。豪華な外見にまず驚きますが、中に入ってみると垂れ下がる花の可憐さに癒されます。内部は涼しく、ベンチもあるのでゆっくりできます。




ドーム以外にもフェンスやアーチなど、写真映えするスポットがたくさん。多品種で構成されているものも多く、これだけでも眼福です。






これらは園内に咲くバラのほんの一部。もっともっとバラエティに富んだ世界が構築されています。名付けもさまざまで、どうしてこの名前にしたんだろう?と想像をめぐらすのもきっと楽しいはずです。

園内は9つのエリアに分かれており、それぞれに多くのバラがあふれています。バラと一口に言ってもひとつひとつかなりの違いがあり、多様性に富んでいます。花の形、葉の大きさや色艶、香り。目や鼻をめいっぱい使って、バラを楽しみましょう。お気に入りを探してみてくださいね。
色とりどりのバラが咲く、香り豊かな庭園を、ぜひゆっくりと散策してみてください。
