子どもたちに人気の丸山公園に、被爆アオギリ2世の木が植えられていることをご存じでしょうか。
そもそも「被爆アオギリって何?」という方もいらっしゃるかもしれません。被爆アオギリとは、原爆投下当時広島逓信局の敷地内にあった木です。熱線や爆風で焼け焦げた幹から新芽を出し、広島の人々に生きる希望を与えました。この木から種を取り育てた苗木が被爆アオギリ2世です。広島市の平和活動の一環で国内外へと配布され、平和を考えるシンボルとなっています。
高森町でも平成5年に広島市から寄贈され、平成7年に丸山公園平和の丘に植えられました。今ではその木から種を取り、3世の木も育て始めています。
また、毎年8月6日の広島平和祈念式典に、「平和へのかけはし使節団」を町内で結成し派遣しています。30年以上に渡り、小学生などが団員となって原爆資料館を訪れ、語り部の方からお話を伺うなどして、平和について学んでいるのです。
しかし、2020年はコロナウイルスへの懸念から使節団派遣を断念。それでも千羽鶴だけでも届けたいという思いから、町内で有志を募り鶴を折って寄贈しました。
公園に隣接する町の施設「あったかてらす」では、鶴が折れない年齢の子どもたちも参加できるように、千羽鶴を収める箱を彩ることに。「ぺたぺたアート」という形で、手形を付けたり線を引いたりして、かわいい箱ができあがりました。
8月は過ぎてしまいましたが、被爆アオギリ2世はいつも丸山公園にあります。ぜひお天気の良い日に出かけてみて、平和を考える時間にしてはいかがでしょうか。