先日の記事では、JR飯田線と位置情報ゲーム「駅メモ!」のコラボキャンペーンを取り上げましたが、肝心の飯田線の魅力について触れることができませんでした。ということで今回は、飯田線の中で現在キャンペーン中の飯田駅~豊橋駅の間にある秘境駅にスポットを当ててみようと思います。
飯田線を紹介するにあたり、高森町で昨年秋にちょうどうってつけのイベントがありました。2022年は、高森町で町内に飯田線が通って100周年という節目の年だったため、貸し切り電車を使った秘境駅をめぐる特別ツアーが開催されたのです!そこで、その時に訪れた駅をピックアップしながらいくつか見どころを紹介をしていきます。
ツアー目的地①【小和田駅】暮らしの痕跡と天竜川の美しさが交差する
この特別ツアー最遠の目的地が小和田駅です。地籍的には長野県を飛び出して、なんと静岡県にあたります!車では行くことができない(=駅周辺に道路が通っていない)秘境駅の代表のひとつで、ホームから出ると木が生い茂る天竜川の川岸のようなところを歩いていきます。木々の間に見える天竜川は水面が近くとても美しいですが、雑木林の中には長いことそのままになっている廃屋や廃車もあり、人の住んでいない年月の長さも感じられる場所です。
ツアー目的地②【中井侍駅】駅から上った先は山奥に広がる茶畑
次に紹介するのは“なかいさむらい”駅。なんともカッコいい名前の駅です。こちらは駅を出ると山へ向かって急な坂道が続き、一旦登りきると鉄パイプで囲まれた展望スペースがあります。そこから見えるのは、山奥に負けず手入れされたきれいな茶畑。また、今回は行きませんでしたが、展望スペースの先にもジグザグに上る道は続き、ぶつかった県道を左に行くと、岩を削った棚に観音像が安置された三十三所観音と呼ばれる文化財もあるそうです。
ツアー目的地③【為栗駅】何のため?天竜川を渡る吊り橋は観光用ではなく…
続いては、先日の記事で紹介した「駅メモ!」の飯田線由来キャラ、「為栗メロ」の苗字である為栗駅です。こちらも小和田駅同様直接車でアクセスすることはできず、天竜川を渡る吊り橋が文字通り道路との「架け橋」となっています。散策しながら渡ると上流下流ともに美しい景色が見られ、この日は橋の真ん中でドローンを飛ばしている方もいました。橋から振り返ると、紅葉の中で駅に停車している電車もまた絵になります。
(👆の2枚は、画像クリックで拡大して見られます)
ツアー目的地④【田本駅】トンネルの上から見る景色はまさに秘境!
最後にご紹介するのは田本駅。横の写真を見てください。手前に、きっぷを入れる緑色の箱が写っていますが、電車を降りた人たちはその後どこへ向かうのでしょう?
答えは、写真の左側から上の方に続いている緑色の柵が通り道になっていて、トンネルの上を歩いて右側の山道へと抜けていきます。(よ~く見ると、トンネル上部や写真の右側にツアー参加者の方が写っています)なので、この道は駅と道路をつなぐれっきとした通路ですが、トンネルの上から見た景色がこちらも非常にきれいで、絶景の秘境駅になっています。
いかがでしたでしょうか?今回のツアーは紅葉の時期でちょうど好天にも恵まれた日でしたが、天候や季節によって様々な秘境駅ならではの風景が見られると思います。
飯田駅~豊橋駅間は、通過するだけならば「ワイドビュー伊那路」という特急がそれぞれの駅から毎日2本ずつ出ています。また、今回紹介したような場所をしっかり見て回りたい方向けに、秘境駅での散策時間が組み込まれた「飯田線秘境駅号」という特別列車が毎年運行されています。(詳しくはこちらをご参考ください)
皆さんそれぞれの楽しみ方で、ぜひ飯田線に会いにきてみてください♪