南信州の素敵な花スポットを巡る「南信州花紀行」。今回はヤマアジサイをお目当てに、我らが高森町の「哲学の路」を歩いてきました。
※以下の画像はすべて、クリックで拡大されるようになっています。
哲学の路とは?
「哲学の道」というと京都市・琵琶湖疎水沿いの散歩道があまりに有名ですが、実は高森町にも漢字違いの「哲学の路」があるんです。
この「哲学の路」は、高森町民に「山の寺」と呼ばれ親しまれる隣政寺への参道で、森の中、約900mの道のりに自然石の石畳が続きます。
歩き始めると、川のせせらぎや鳥の鳴き声、木々のざわめきに包み込まれ、参道に沿って並ぶ30体近い石仏も相まって、何とも言えない清々しい気持ちに。最後のほうは少し上りがきつくなりますが、緑を眺めながら25分ほどなので、お散歩にはちょうど良いのではないでしょうか。標高も高いですし、木陰に入ったり風が吹いたりするととても心地のいい、静かな場所です。
ヤマアジサイ
梅雨時の美しい花と言えばアジサイ。晴れているときはもちろん、水に濡れた美しさは格別ですよね。
「哲学の路」はヤマアジサイの綺麗なところとして、知る人ぞ知るスポット。道の両脇にいくつかの品種が植えられていますが、特に多いのが「紅」(くれない)という品種です。白い花が徐々に濃い赤色になっていくのが特徴で、なんと伊那谷で発見されたものなんだとか。いわばご当地アジサイですね!
写真を撮影した時は場所によってまばらに咲いている感じでしたが、6月末~7月初めにかけてもう少し咲きそろうのではないかと思います。また、長野県で純絶滅危惧種に指定されているササユリにも出合えました。保存会の方たちが長年かけて回復させてきたお花で、大変希少なので、見つけても採取したり傷つけたりしないよう気をつけてください。
山の寺
さて、「哲学の路」を楽しみながら歩きつつ、運動不足の身を少々恨み始めたころ、視線の先に仁王像が。思わず「着いた~!!」と声に出してしまいました。普段は車で上がってくる場所ですが、歩いてきた達成感はなかなかのものです。
通称が山の寺になるのも納得!!高森町内でも、有人の建物としては屈指の標高の高さにあります。
山門の両脇に植えられた大きな山門杉が青空によく映えます。
山の寺の見どころといえば山門や本堂の彫刻。特に堂前の龍の彫刻は、諏訪の立川流彫刻師・立木音四郎種清の手になるもので、とても迫力があります。本堂自体も立川流の流れを組む名工・坂田亀吉が手掛けたもので、不動堂とともに高森町の有形文化財に指定されています。詳しくは高森町HPをご覧ください。
哲学の路や隣政寺のある上段道路付近は、よくクマが目撃されているエリアです。熊鈴など音の出るものを持つ、複数人で行動する、クマが出にくい時間を選ぶなどするようにしましょう。また、スニーカーなどの動きやすい恰好、虫よけなど、対策をしてから歩くようにしてくださいね。
下記の地図は、哲学の路入口の駐車場にピンを立てています。
「石仏とともに楚々と咲く~南信州花紀行~高森町・哲学の路のヤマアジサイ」への1件の返信
きよさ〜ん
素敵な記事を有難うございます✨
ヤマン寺あたりの自然は本当に素敵ですね。
ご一緒したかったですー
山あじさいの赤い色も実際に見てみたいです、来年ですね。
今、七月も半ばになってしまいましたが、今はどんなお花が迎えてくれるのでしょうか😄
熊さんには出会いたくないので、ラジオ携行で行きたいです。🤗